日本人はいじわるがお好き?
日時:2007年12月19日 10:30 - 12:00
場所:
京都大学 工学部10号館4階 第2講義室
講師:
西條 辰義氏
講師所属:
大阪大学サステイナビリティサイエンス研究機構・教授
講師略歴:
ミネソタ大学大学院Ph.D. オハイオ州立大学,カルフォルニア大学サンタバーバラ校,ワシントン大学 (セントルイス),筑波大学を経て大阪大学社会経済研究所教授.CASSEL at UCLAの研究員を兼務.特定領域研究「実験社会科学」の代表者.
講演概要:
本報告は,囚人のディレンマと深い関係を持つ公共財供給に関わる実験研究が 中心である.実験経済学の手法を用いて,公共財供給における自発的寄与 メカニズム(互いにお金を出し合って公共財を供給するメカニズム)の パフォーマンスを検討する,という作業がここ四半世紀活発に行われている. そして,この分野の研究は,利他性,親切心,公平性などが人間の重要な行動 原理であるという方向に向かった.ところが,出せば出すほど得をする実験で, 自分は出せば得をするのに出さずに他者に出させること(ただ乗り)によって, 出さなかった分だけ他者よりも得をする,といういじわる行動を観察した.
不参加(ただ乗り)も選べる実験を日米で実施したところ,日本の被験者の方が いじわる行動をしやすいこと,およびこのいじわる行動がより効率的な公共財の 水準を達成することにつながることを観測した.
従来の経済学では,経済合理性のみに基づいて経済行動を説明してきたが, それ以外の行動様式,たとえばいじわる行動などが絡み合って人間の行動が 決まってくるのではないのだろうか.また,そのような行動の背後には, 進化のプロセスで生き延びてきた人間の本質に関わる部分があるのでは ないのだろうか.
講演アーカイブ:
http://www.ai.soc.i.kyoto-u.ac.jp/field/seminar/071219/
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