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2006年03月31日

脳波を自分でコントロールするための装置、BrainMaster

友人Yが脳波の計測装置を買った。

BrainMasterといって、アメリカでADD(注意力障害)の治療に使われている装置らしい。

20万円したそうだ。

さすが、元会社経営者は金の使いっぷりが違う。

アメリカではADDの治療がかなり一般的に行われているようで、そのための装置が何社からか発売されている。
ADDの患者は注意力が散漫であり、ひとつのことに集中できない。
治療方法はいろいろ考えられているようだが、今回Yが購入した装置は患者に自分の脳波を見せることで、
集中できている状態へ意識を向ける訓練をするという仕組み。
ニューロフィードバックといって、ひとむかし前に流行した手法らしい。

我々はおそらくADDではないが、自己の脳波の限界に挑戦するため、今回の実験を企画した。

実験はYの自宅で行うことになった。
車で駅まで迎えに来てくれたY。頭をバリカンで刈って坊主にしている。

「電極を付けやすくするためやで」とのこと。

かなり気合いが入っている。

アメリカから海を越えて送られてきた段ボール箱には、ソフトウェア・説明書・ビデオ・電極・それを貼り付けるための糊・頭皮を剥がすための砂入りのジェル、などなどが入っている。
説明書はものすごく分厚いが、とりあえず付属のビデオを見ることにする。

ビデオの中で、髭を蓄えた中年のおじさんが4才くらいの子供に、

「さぁ、飛行機がぐんぐん上にあがるように意識してごらん!」

などと指導している。脳波の特定の成分が増えると飛行機が上がるようになっている。
脳で直接コントロールするゲーム。
まさに未来のゲームである。

ADDの子供たちは、ゲームを通して自分たちの脳波をコントロールすることを憶えることができる。

さっそく、我々も準備に取りかかった。

BrainMasterはWindows上で動くシステムである。インストールは簡単。
画面にたくさんのウィンドウが立ち上がった。

あとは頭に電極をたくさん繋ぐだけ。

脳波計測の世界では頭皮上には電極を付ける場所というのが決まっていて、それぞれに名前が付いている。
頭頂はCZ。CはCenterのCである。その左右にC3やC4といったポイントがある。
前頭部はF、後頭部はP、側頭部はTという略号で表されていて、それぞれに3つずつくらい付ける場所がある。
正確な場所を同定するのがなかなか難しいので、マークを付けた帽子というのもある。

脳の機能には局在性があるため、
電極をどこに付けるかによって、取得される情報が異なるのである。
我々が購入した装置はADDの治療が目的なので、
運動野・感覚野が存在する頭頂葉に付けるようにと推奨されている。
別の場所に付けたら別の情報が取れるのかも知れないが、とりあえずその指示に従う。

砂入りジェルを頭頂につけ、ごりごりこすって表皮をはがした上で、
導電性ジェルを塗った電極を頭皮にくっつける。

ケーブルでノートPCに繋げ、解析を開始した。

それらしき画面が立ち上がった。
グラフがたくさん揺れ動いている。
異なる周波数成分ごとに、その量が表示されている。
僕の脳から漏れ出た情報がノートPCに送られているのだ。

波長の短いものから順に、δ波、θ波、β波、…、と名前が付けられている。
特に、β波がlow beta, beta, high betaという三つに分かれている。
説明ビデオではlow betaのことを特にSensory Motor Rhythmという名称で呼んでいて、
その量を増やすことを重要視しているらしい。
ADDと関連の深い脳波なのだろう。

各成分に対して目標値を設定し、それに向けて増やしたり減らしたりすることで、
トレーニングを行うことができる。

ゲームの画面では、飛行機の高さや地面の高さを特定の成分と結びつけ、
欲しいものが増え、要らないものが減った時に、飛行機が高く飛ぶようになっている。

僕の飛行機はうまく飛ばない。
目標値を高く設定しすぎたのか、脳波が少なすぎるのか。
脳波が少ないとどういう問題があるのかよく分からない。

Nintendo DSの「右脳を鍛えるゲーム」というのを渡された。

「これで実験してみ」

最近、中高年の間ですごく流行しているゲームらしい。
電子手帳のようなパッドにペンで入力し、暗算していく。

計算している時は、たしかに全体的に振幅が大きくなっている。

これならたしかに脳は鍛えられているかも知れない。

また、僕の場合、メモを書いていいる時の活性化ぶりはすごい。
頭を使っているのだ。

Yが突然、僕の目の前で手をぱんと叩いた。

その瞬間、少し大きな波が出た。
脳もびっくりしている。

いろいろ試しているうちに、脳波の量を大きく増やす要因がひとつ見つかった。
目を動かすと、δ波がたくさん出るのである。
さらに、顔の筋肉を大きく動かした時は、あらゆる成分が多く増加する。
筋電だろうか。
あるいは、運動野の一次運動ニューロンから出ている脳波か。

意識の集中と関連する脳波を取るためには、なるたけ体を動かさない状態で実験を行わなくてはならないということだ。
メモを取った時に脳波が多く出たのも、それが原因だったのかも知れない。

大学で認知科学を研究している友人から以前聞いた話によると、
こんな安価な装置では実験は行えないとのこと。
だが、全体的な傾向くらいは読み取れるのではないかというのが我々の楽観的な見方である。

今回の実験、自分たちの脳波を見るだけにとどまらない。

友人Yは最近、クリーブ・バクスターさんという人が書いた
「植物は気づいている」という本にはまっていて、植物と通信できると本気で信じている。

その本の中で主張されている植物との会話をどうしても試してみたいという。
それが脳波計測装置を買ったひとつの理由らしい。

バクスターさんは元々は嘘発見機の専門家で、
FBIの捜査官に研修を行うほどの有名人だったそうだが、
ある日、何を思ったか嘘発見器をオフィスにあった観葉植物のドラセナにつなげてみたところ、
まるで実験者の心に応えているかのように針が震え、
こちらの動作に応じて電位が変化したという。

その後、バクスターさんはヨーグルトにも電極を繋ぎ、
微生物との通信にも成功したという。

その本にえらく感銘を受けたY、ぜひ追実験をしてみたいという。

ホームセンターまで出かけて買ってきたドラセナをBrainMasterに繋ぐ。

脳などあるわけないのだが、はたして脳波が取れるのだろうか。

反応は、無し。

ドラセナの葉を火で燃やしたり包丁で刺したりして通信を試みたが、それでも反応はない。

ところが面白いことに、植木鉢に水をやった途端、電位が大きく変化したのである。

あまりにもはっきりとした変化に、僕もちょっと驚く。
水を吸い上げたことによって、内部での周期的生理現象に変化が生じたのだろうか。

夕食の後、蓄積された結果を見てみると、時折、グラフがぴんと立ち上がる時がある。
データを解析して、その時刻を調べるY。

「一時間前ゆうたら……。俺らが部屋に戻ってきた時や!」

興奮したように言う。

「反応しとる、しとる」

植物と会話できることを確信して、おおいに喜ぶY。

その晩はドラセナに電極を付けたまま就寝した。

翌朝、一晩かけて蓄積された結果をグラフ化して、Yは声を上げる。

「見てみぃ。こんなに反応が出とるで」

たしかに、ある時刻を区切りとして、すべての成分が増加している。

さらに夜中にも一度だけ、謎の低周波成分が出ている。

原因は分からない。地震でもあったのか。

その後、ネットで調べてみたところ、植物に水をやった途端に電位が変化するのは、よく知られている現象のようである。
愛知万博でもそういう展示があったらしい。

植物の健康状態を計測装置でモニターするくらいのことは、将来的には行われるのだろうか。

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2006年03月30日

高齢者をターゲットにした情報システム

今日は野村総研の方々と飲んだ。
修士の頃にお世話になった横澤先生と、その同僚の皆様。

高齢者にネット上で証券取引をさせるためのシステムとかを開発しているらしい。さすがだ。

一昔前まで、証券会社の店頭には時間と金を持てあました高齢者がたむろしていたらしい。
ネット取引の普及によって証券取引における高齢者の比率は下がったようだが、
彼らを顧客として取り戻したいそうである。

それから、がん患者のターミナルケアに三次元インタフェースを利用するという話。
ちょっとイメージが湧きにくいのだが、結構前からやっている研究らしい。

コンサルやシステム開発にとどまらず、
いろいろなことを研究しているようである。

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2006年03月27日

同期飲み

昨夜は高倉蛸薬師の居酒屋で同期の連中と飲んだ。

魚類の専門家のM村くんによる刺身の生物学的分類から始まって、
興味深い話をいろいろ聞かせてもらった。

メディア露出度の高いI田研のヨータンから、プレスリリースの方法をいろいろ教えてもらった。
うちの研究室ももっと新聞社とかに情報を流していった方がいい。
共同研究を始めたとかでも、発表しておいた方がいいのだろう。

高校教師をしながら三年でPhDを取ったF岡くんが教えている京都市立堀川高校は「スーパーサイエンスハイスクール」というのに指定されていて、
カリキュラムの編成に大学並みの自由度があるらしい。
先生がゼミを持てたりするとか。
F岡くんは自分のゼミで、20人くらいの生徒にコンピュータシミュレーションを教えているそうだ。

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2006年03月23日

火鍋を囲んで会話

中国から帰ってきた日、その足で地元の中華料理屋へ行った。

東山三条西入ルの龍門といって、かなり気に入っている店。

昔行った時、壁に「火鍋」というメニューが紹介してあるのを見て、非常に食べてみたいと思っていたのだが、
鍋と言うからにはひとりで食べるものでもなく、知り合いに声をかけて、今回のお食事会を企画した。

本場の中華料理を六日間食べ続けた後にもおいしく感じるか、という比較実験でもある。

火鍋は中国の内陸部で好まれている、唐辛子を入れた辛い鍋である。
辛いスープで煮込んだ羊肉や野菜に、さらにしょっぱいたれをつけて食べる。

個人的な感想を言うと、味がちょっと濃すぎた。
濃い味が苦手の人は面食らったのではないか。
四川料理は中華料理の中でも特に味が濃いということだろうか。

火鍋の他に湯葉炒めなどをつまみながら、いろいろ雑談した。

出生率の低下と職の流動性などについて。

昔、外国で外人と話していて、出生率の低下が話題になった時、
「日本の出生率はどうしてそんなに低いの」と聞かれて、
僕が「日本人は家族愛に乏しいから」と答えたら、一緒にいたI田先生が、

「むしろ金銭的な理由でしょう。女性が子育てのために仕事を辞めて、その後再就職しようとしても、就ける仕事はパートくらいしかなくて、昔の給料に比べてがくんと減っている。けして元の給与レベルに戻ることはない。それでも子供を産みたいかという話」

などと言っていたのが印象に残っていて、皆さんの意見を聞いてみた。

実際、日本は再就職が難しい社会構造をしていると思うので、出生率が低いことの一因にはなっているかも知れない。

ニューヨークのAT&Tの研究所で女性研究者の人と話した時、アメリカ人は現状よりも少しでも良い職場を求めてがんがん転職していくという話を聞かされた。
大陸の反対側により良い仕事があると聞けば、夫や子供を置いてでも移動しちゃうのがアメリカ人。

様々な良い職場で働いてきたということが、ひとつの売りにもなる。

学歴社会より職歴社会である。

しかし、日本も次第にそんな方向に向かっているような気もする。

今後、職の流動化が進んでいけば、出生率も上昇するかも知れない。


kogeさんによる報告

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2006年03月21日

中国で見聞きしたこと

NICT(情報通信研究機構)とMSRA(Microsft Research Asia)の合同フォーラムというイベントで、六日間ほど北京に滞在した。

フォーラムではいろんな人が講演したが(僕も発表したが)、
やはりというか、MSRAの偉い人たちの話が一番面白かった。

リンク先のウェブページの画像や文章を読み取り、動画の広告を自動生成するという話。

イントラネット上から大量の定義文を集めてきて、
ranking SVMによって学習させた定義文のフォーマットへの合致度によって順位付けして提示するという話。

すぐにでも商品になりそうな研究である。

三日間のフォーラムの翌日、MSRAを訪問した。
マイクロソフトが東アジアにおける中心的開発拠点として設置している研究所であり、北京市内にある。
マイクロソフトは中国では「微軟」である。軟はソフトという意味である。

デモをいろいろ見せてもらった。

常時百人以上の学生インターンを雇い、
三ヶ月ごとに契約を更新し、
最後まで残った優秀な学生を正式採用するらしい。

その後、近くの中華料理店で昼食。
Web検索グループ代表のWei-Ying Maさん、プロジェクトリーダーのHang Liさんらが来られた。

Wei-Ying Maさんは台湾出身とのこと。
以前、MSRAの副所長さんが日本に来られた時にお話したのだが、彼も台湾出身であった。
政治的な対立をよそに、働く人々は軽く国境を越えてしまうようである。

だがその一方で、中国国内では一般の人々の移動が自由ではないという話を聞かされる。
正確には、許可証が無いと他の町で働けない。
働かなければ食っていけないわけだから、結果として自分の街にとどまるしかない。

日本では当たり前の自由が無い。

北京のような大都市の無秩序な発展を防ぐためには有効な手段なのかも知れないが。

さらに、北京の大気汚染を防ぐために工場をすべて市外に移動させたりといったことも行われているらしい。


午後は清華大を訪問。中国最高峰の大学である。

清朝の最後の年に作られたらしく、門にはしっかり「辛亥」と書かれている。

コンピュータサイエンスの建物は新築で、
日本のCOEのような予算で立てられたらしい。
いくつかの大学を拠点大学として、重点的に予算配分することを行っているようだ。

学内に中国式の庭園があり、結構綺麗だったりする。

清の時代に建てられた建物の前に、

「中華民国何々年卒業……」

と書かれた卒業生による碑が置かれている。

その横にはためくのは紅い旗。

歴史が多層的である。


夕方、中国人民大学を訪問。

当初は予定に入っていなかったのだが、
そちらの先生に呼ばれて、急遽訪ねることになったのである。

同行していた留学生のH君いわく、

「中国人民大学に情報系の学部があるってのは知らなかった。ここは政治経済系が有名な大学ですよ」

実際、学内のあちこちにソ連の国旗が掲げられているのを不思議に思っていたら、
それは中国共産党の旗らしい。ソ連の国旗と同じなのである。
中国人民大学は共産党直轄の大学なのだ。
政治経済系に強いというのも当然である。

ここで教授をしているShan Wang先生は中国データベース学会の会長だとかで、
穏和で優しげな女性であり、この前、沖縄で行われたデータ工学ワークショップにも来られていた。

研究室紹介のあと、夕食をご馳走になった。

学内に教員専用の高級めのレストランがあるのである。
もちろん、中華である。
非常においしかった。

人民大の先生方と別れた後、
現代中国において共産党はどれだけの影響力を持っているのかという話をする中で、
留学生のH君から「僕の母は紅衛兵でした」というのを聞かされた。

紅衛兵にもいろいろ派閥があって、
彼女は保守派だったそうだが、それでも実家が裕福だったため、
自己批判とかさせられて大変だったらしい。

文化大革命は1966年から1976年まで続いた改革運動である。
最初は清華大附属中学の生徒たちが作った非公認の改革派グループだったのだが、
毛沢東がそれを「いい」と言ったために、中国全土を吹き荒れる青少年運動の嵐になった。

その間、他の世代の人々は何をしていたかというと、
何か目立ったことをしたら叩かれるので、皆、人目を忍ぶように生きていたのだそうだ。

中国の大衆運動、恐るべしである。

今後、貧富の差がさらに拡大していく中で、そういった運動がまた起こらないとも限らない。
中国政府も神経を使っているのではないかと思う。

ちなみに北京にいる間ずっと、Wikipediaに繋ぐことができなかった。
単にサーバが落ちていたためだろうか、それとも。

研究室のK村くんはさらにうわてで、ホテルの部屋で「これはダメかな?」とか言いながら、
「ダライ・ラマ」とか「天安門事件」を検索していたらしい。
引っかかることはなかったそうだ。

Posted by taro at 11:37 | Comments (0) | taro's blog ℃

2006年03月17日

おいしい檳榔(ビンロウ)

ホテルの近くの売店で、檳榔がグミキャンディのようなパッケージに入れられて売られていた。

覚醒作用があり、食べると眠気が覚めて、肌がほてる。
台湾では常習者が非常に多いらしい。

これは砂糖漬けにされていて、結構いける味である。
中毒になったら大変だ。

Posted by taro at 01:08 | Comments (0) | taro's blog ℃

2006年03月13日

北京の夕食と、ピンイン漢字変換システム

日本のNICT(情報通信研究機構)と中国の MSRA(Microsft Research Asia)の合同フォーラムというイベントで、北京に来ています。

一応、共産圏なので、空港には紅い旗がはためいています。

毎日中華料理を食べて、寿命が一ヶ月くらい伸びた気がします。

今日は晩餐会(Banquet)がありました。

昨夜は広東料理の店で食べましたが、
今日は北京ダックがあったので、北京風なのではないかと思います。

次々と小皿で運ばれてくる形式ですが、日本と違うのは、
まだお皿に料理が残っているのに、ウェイトレスが「片付けますか」と何度も聞いてくるところ。

中国でご馳走になった時は、料理を完全に食べきってしまうと、
量が足りなかったということを示唆してしまい、失礼になるとかいう話を聞いたことがあります。
中国では残すということに抵抗が少ないのかも知れません。

途中でお腹いっぱいになるより、なるたけたくさんの種類を食べたいと思い、
考え方も中国的になってきて、ウェイトレスに言われるままに小皿を片付けてもらっていたら、
いつのまにかフルーツが出てきていて、ちょっと量が足りなかったです。

食事中、日本人でも漢字は読めるが簡体字は難しいだろう、などといった話になり、NICTのK俵さんが、

「キーボード入力のせいで、日本人はどんどん漢字が書けなくなっているんですよ」

と言ったところ、中国の人たちも

「僕らも同じです」

と同調。

僕は思わず、隣に座っていた中国科学院計算技術研究所のZさんに、

「中国のかな漢字変換システムって、どんな感じなんですか」

と聞いていました。

もちろん、中国語にはカナというものが無いので、「ピンイン漢字変換システム」と呼ぶのが正しいのでしょう。

そして教えてもらった話。

中国のコンピュータには漢字を入力する方法が二種類あって、
ひとつはピンイン、つまり発音をアルファベット表記で入力するもの。
もうひとつは、漢字の偏や旁を特別なコードで打ち込んでいくというもの。

一般の人はほとんど場合、前者の方法を使っているそうですが、
後者の方法だとあらゆる漢字を最大5ストロークで入力できるらしく、
プロフェッショナルのタイピストによって使われているとのこと。

変換候補の中から選ぶという操作が必要ないため、慣れてしまえばすごく効率がよく、
一分間に200文字とか、打ち込めたりするらしいです。

日本語も漢字は結構多いですし、プロのタイピストはそんなシステムを使っているのでしょうか。

大量の文書を入力する場合は音声認識もかなり使われるようになってきているそうですが、
標準発音(普通話)を使わないと精度ががくんと落ちるとか。
広い中国、場所によって発音が違いすぎです。
日本でも方言によっては認識できないかも知れませんが。

Posted by taro at 23:20 | Comments (0) | taro's blog ℃

2006年03月11日

メーラー/かな漢字変換について

最近、書かなくてはならないメールの量がかなり増えてきて、
長年使ってきたメーラーのBecky!に不満を感じたりすることが多い。

何が欲しいかというと、複数の条件を指定してメールを検索する機能である。

Aさんが一ヶ月くらい前に送ってきた、
本文中にBあるいはCという単語の入ったメールの一覧が見たい、
というのがBecky!だとやりにくい。

EdMaxというメーラーでは検索式を使った検索ができるようだが、
いちいち検索ダイアログボックスを立ち上げて式を入力しなくてはならないのが面倒くさい。

理想としては、emacsの検索のようにコマンドひとつで検索を呼び出し、
検索条件の指定もすべてコマンドラインで行いたいのである。

Mewならそういうことが出来るのかも知れない。
エディタはいつもMeadowを使っているのに、Mewは使っていない。
導入したいツールのひとつである。

この前、研究室の人たちと飲み屋で飲んでいる時、
近年のGUIの進歩はめざましいが、
コマンドラインインタフェースはそれほど発展していないように思える、という話になった。

教授いわく、学生の頃、大学の大型計算機センターに初めてDECのマシンが導入された時、
それにemacsが入っていた。
皆、非常に興味を持って、わざわざ輪講を開いて勉強したらしい。

それから何十年も経っているが、
emacsの機能はあまり変わっていないんじゃないかという気がする。

すでに行き着くところまで行き着いたのか。
あるいは今後、またふたたび急速に進歩したりするのだろうか。

個人的な好みから言えば、かな漢字変換ソフトがもっと活用されてもいいのではないかと思う。

メールでは定型的な文書を書くことがあまりにも多いので、
よく使う表現を辞書に登録するようにしている。

たとえば「てづん」と打つと、「手塚です。」に変換される。

「だいがくでんわ」や「だいがくふぁっくす」というのも登録してある。

大量に登録しているうちに文法のようなものが作られてきて、
「たいん」なら「大変申し訳ありません。」だが、
「たいんた」だと「大変申し訳ありませんでした。」と出力される。

「ありん」なら「ありがとうございます。」
「ありんた」なら「ありがとうございました。」である。

この方法の何が良いかというと、PCであればあらゆる環境で使えるし、簡単に別のマシンに移せるところである。
整理や編集も簡単である。

しかし、少し不満もあって、たとえばメールの末尾に以下のフレーズを書く場合。

お手数おかけして申し訳ありませんが、
どうかよろしくお願い致します。

これは、なるたけ二行に分けて書きたい。
ところがATOKでは変換後の文字列に改行を入れることが出来ないため、

おてすんが
どうかん

という風に、二回に分けて入力する必要がある。

理想としては、「おど」と入力するだけ出てくるようにしたいのである。

これはジャストシステムにぜひ改良していってもらいたい点である。

関連する話として、最近、研究室におけるSKKユーザのN田くんから、
「AZIK(あずいっく)入力」というのを教えてもらった。

かな漢字変換ソフトのひとつ、SKKにおいて開発された文字入力簡略化手法であり、
母音列を一文字で打ち込める仕組みである。

たとえば「dp」と入力すると、「どう」と表示される。
pという一文字がouという母音列を表しているのである。

「kh」であれば「くう」。つまりhはuuという母音列を表す。

日本語において子音が(ほとんど)連ならないことを利用して、冗長性の少ない符号化を実現している。

さらに複雑なところでは、「さん」はsn。「すん」はsj。「そん」はsl、で変換できるらしい。
なぜかというと、uの下がj。oの下がlだから。

AZIKというのは「あーずっといい感じ」の略だそうである。
慣れるとやめられなくなるらしい。

ATOKをアズイック入力に対応させる辞書もあるとのこと。

京都の東寺の横で外国人宿を経営している知り合いの蜷川さんは、
大学院生の頃、「英語用のかな漢字変換システム」の研究をしていたとのことだが、
まるで冗談のように聞こえるその研究、実はかなり意義があったのではないかと最近思ったりする。

emacsの場合、単語単位で候補を表示してくれる機能はあるが、
文章レベルで補完するのは無かったのではないか。

アズイック入力の英語版というのも考えられると思う。
英語でもdpという連なりは(略称等を除いて)ありえないのであって、
それをdouと変換してくれる機能があれば、入力の簡素化に繋がるだろう。

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2006年03月08日

鎌倉のIT系ベンチャー企業、カヤック訪問

鎌倉に本社を構えるIT系ベンチャー企業、カヤックを訪ねてきた。

社長の柳澤さんとは以前、一緒にニューヨークをまわったりしたのだ。
いつか東京に来た時に寄ってみてよと言われていたので、
今回、お邪魔することにした。

鎌倉は昔から好きな場所である。
江ノ電とか、子供の頃、大好きだった。

横須賀線の駅を降りて、鎌倉時代から続くメインストリートの若宮大路を上がり、
路地を入って材木屋さんの隣、ビルの三階。

仕切りのない大きな部屋で、
十五人ほどの社員さんたちががやがやと仕事している。

柳澤さんは部屋の中をあちこち移動しながら打ち合わせしていた。

僕に気づいて、おお元気、とか言いながら、皆さんに紹介してくれる。

お仕事中申し訳なかったが、社内を見てまわらせてもらった。

「ここが開発。ここがデザイナー。ここが管理」

それぞれ四、五人くらいで仕事している。

もちろん、部門ごとに区切られているということはなく、
ひとつの大きな部屋の一角ずつで行っているのである。

開発者の皆さんはエディタを広げていた。
システムは主にPHPとFlashで作っているらしい。

部屋の反対側はデザイナーさんたちの席。
魅力的なサービスにはデザインが大切である。

サービスを運用していく企画と、
きっちりしたシステムを作る開発者と、
魅力的なコンテンツにするデザイナー。
それらを支える総務・経理・人事。
そんな人々が集まって会社は成り立っているというのを一部屋で見渡すことができて、
とてもよく分かった。

いくつかのプロジェクトに関して説明してもらった。

「絵の測り売り」は、面積で絵の値段が決まるという試みで、
芸術作品の価値付けに関する既成概念に挑むサイト。

「ブログデコ」は自分のブログに様々なアニメやゲーム、
料理のレシピなどを貼り付けられるサービス。
これは一年ほど前に遊びとして作り始めたそうだが、
いろいろ蓄積していくうちに、
いくつかの企業がこれを広告媒体として使えることに気づいたようで、
問い合わせが来るようになった。

ブログパーツを作っている会社はカヤックの他にもあるが、
これだけたくさん作っているのはここだけではないかという。

「モビゾー」は携帯電話で撮影した動画をメールで送るだけで、
ウェブから閲覧できるようにするサービス。

これらの自社サービスは昔からいろいろ開発してきたそうだが、
最近では持ち込みというのも増えてきているそうで、こちらも興味深い。

何かというと、個人でサイトを運営していた人がカヤックの社員になって、
プログラマーやデザイナーの助けを借りてサイトを大幅リニューアルするというパターンである。

その一例が「ハウスコ」。
個人が敷地等の条件を登録すると、
何人もの建築家がコンペ形式で案を出し、
気に入ったものがあれば施工を依頼できるというシステム。

もうひとつは「総務の森」。
全国の企業で総務をしている方々のためのポータルサイト。

システムを運営しているS本さんは元々は社会保険労務士だそうだが、
自分でこのサイトを立ち上げ、ずっとひとりで運営してきた。
しかし、ユーザ数が増えてくるにつれて、
もっと良いサイトにしたいという欲求が強くなってくる。

そこでS本さんはカヤックに入社し、
プログラマーやデザイナーとグループを組み、
目下、総務の森の拡張を進めている。

カヤックはメディアにもよく登場しているので、
そういった機会にサービスを宣伝できるというメリットもある。
集積の力である。

そんなこんなでいろいろなサービスが日々生み出され、
拡張されていっている。

肝心の収益モデルには、以下の四つがあるそうだ。

【マッチング】

人と人が出会う場を提供し、そこから生み出されるビジネスから利益を得る。
カヤックの場合、「絵の測り売り」「ハウスコ」がこれにあたる。

【レベニューシェア】

電子商取引のサイト等を運営し、収益の一部を得る。
カヤックでは「バイズ」という電子商取引のサイトがこれにあたる。

【広告】

多数のユーザを背景に、企業の広告から収益を得る。
カヤックでは「総務の森」「ブログデコ」がこれにあたる。

【ASP提供】

自社でASPを開発し、売り込む。
カヤックでは「モビゾー」がこれにあたる。

どのモデルも手堅く収益を上げているらしい。

夕方、柳澤さんは今日が結婚記念日だとか言って帰ってしまったが、
社員の皆さんと近所の喫茶店に食事に行き、
グラタンなどを囲みながら雑談した。

企画を担当しているS木さんは去年の四月に新卒で入ったそうだが、
整理法のマニアだとかで、
ありとあらゆるスケジュール管理や書類整理の本を読みまくったあげく、
やはり、野口悠紀雄の超整理法が一番すごいという所に行き着いたそうだ。

僕もそういった話は好きな方なので、
効率的な手帳の利用法などについて熱く議論した。

こんな感じで皆さんでよく夕飯を食べに行っているらしい。
社員同士の仲が良さそうで、とても楽しげな会社であった。

海辺にも部屋を借りていて、それは「遊び場」と呼ばれているとのこと。

夏には特に楽しそうである。


カヤックのページ
http://www.kayac.com

カヤックの自社サービスいろいろ
http://www.kayac.com/service/

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2006年03月06日

スロヴェニア料理を食べてきた。

週末、京都の丸太町天神川でスロヴェニア料理を食べてきた。

よく一緒に食事会している皆さんに、少し人数が増えた集まりである。
hiroponさん、mihoさん、kogeさん、M方さん、玄米さんうさこさん、T村さん。

スロヴェニアというのは旧ユーゴスラビアを構成していた国のひとつで、
アルプスと地中海に面し、自然豊かな国だそうだ。

お店はピカポロンツァといって、日本で唯一のスロヴェニア料理の店らしい。
スロヴェニアから来た旦那さんと、日本人の奥さんが二人でやっている、
こじんまりとした家庭的な店である。

料理はおいしい。
にんじんを牛肉でくるんでワイン風味のソースをかけた料理が特にうまかった。

スロヴェニア料理のひとつの特徴は、蕎麦を使うことである。
もちろん、麺ではなくて、穀物としての蕎麦。
土地が痩せていたため、蕎麦しか育たない場所が多かったらしい。

店の奥さんによると、
蕎麦が無ければスロヴェニア人は生き残れなかった、
と言われているとか。

蕎麦を使ったケーキなど、独特である。

ワインがおいしく、ボトルを三本あけたのだが、
それぞれが個性的で味がまったく違うため、
飽きることなくいつも以上に飲んでしまった。

かなりいろいろな話をして、盛り上がった。

雑談する中で、いくつか企画の案が出てきた。検討していきたい。


1. 青い料理ばかり食べさせる「青い料理の店」を見つけて、食べに行く。

kogeさんによると、青は食欲を削ぐ色らしい。

実際、青い食べ物は少ない。
赤いご飯や黒いご飯はあるが、青いご飯は無い。
加工食品でも、鮮やかな青は滅多にない。
鮮やかな赤や緑ならいくらでもあるのに……。

例外は冷やされている場合で、ブルーハワイやブルーペプシなどが挙げられる。

青い食べ物は気持ち悪く感じる人が多いらしい。

それを逆手に取って、青い料理ばかり集めたお店がどこかにあるのではないか。

そんな店を探して、行ってみようという企画。


2. 「日めくりロシュフコー」というサイトを作る。

僕はラ・ロシュフコー箴言集という皮肉っぽい警句ばかり集めた本が好きで、
ぜひ、「日めくりロシュフコー」というサービスを作りたいと考えている。

ブラウザからアクセスすると、毎日違う警句が表示される、というだけのシステム。

問題は著作権で、原作者のロシュフコー氏は十七世紀の人なので問題ないのだが、
日本語訳を使うとなると、翻訳の著作権がまだ切れていないと思われる。

そこで、フランス語の原書を買ってきて、
自分たちの手で訳してしまおう、という方法を考えた。

フランス語の勉強としても面白いと思うのだが。

たぶんそのうち、そういう会を開くと思います。


ピカポロンツァ

うさこさんによる報告

玄米さんによる報告

kogeさんによる報告

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2006年03月04日

那覇の市場にて見かけたもの

針を削がれたハリセンボン。

豚の顔パック。

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2006年03月03日

ゴーヤミックス

沖縄では充実野菜にもゴーヤが入っていたりするようです。

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2006年03月02日

もっと二千円札を使おう

もっと二千円札を使おうというポスターが、那覇のモノレールの駅とかに貼ってありました。

なにしろ首里城の門の絵が載っているということで。

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2006年03月01日

さんぴん茶

宜野湾市内のスーパーでさんぴん茶を売っていました。

左から順に、ペプシコーラ・ポッカ・UCC・コカコーラ・沖縄発酵化学によるさんぴん茶。

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