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2006年11月30日

野外百人一首と美空ひばり館(その2)

時雨殿の中に入ると、ポータブルゲーム機のニンテンドーDSを渡されます。
和風なカバーが付いていて、婦人用の財布か何かのようです。

「これは最初のバージョンのDSだね」とH谷くん。

一階には大きな部屋がひとつあり、床には大型ディスプレイが五十個くらい敷き詰められています。その上に表示されているのは京都の上空から撮影した航空写真。

天井にはセンサーが並べられ、各人の現在位置を捉えていて、手元のニンテンドーDSに現在立っている場所ゆかりの百人一首が表示されたり、その方向への案内を出してくれるという仕組み。

途中でカルタ取りモードに切り替わると、各人が自分のDSに表示された札を求めてディスプレイの上を走り回るというゲームになります。

今回参加してくださった中村先生はユーザインタフェースの研究者であり、知り合いから時雨殿が面白いという話を聞いて以来、興味を持っていたそうなのですが、実際に試してみて、

「なかなか良くできていると思いましたよ」とのこと。

今回の企画、学術的な意義も大きかったようです。

また、二階には様々な種類の百人一首が展示されていたのですが、「愛国百人一首」というのがなかなか興味深かったです。

戦争中、通常の百人一首は軟弱だということで、陸軍省や海軍省の後援のもとに作られた愛国的な百人一首です。どんな歌が選ばれているかというと、

 大君の 御旗の下に 死してこそ 人と生まれし 甲斐はありけれ

 身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも とどめおかまし 大和魂

なんだか、熱いです。愛国です。

現在も発売しているのか分かりませんが、かなり遊んでおきたい百人一首です。

愛国百人一首

あいにく時雨殿では販売していませんでした。

つづく。

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注:今週大学構内で行われている国際会議やシンポジウムのためにかなり忙しく、更新が小出しになります……。

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2006年11月27日

野外百人一首と美空ひばり館(その1)

嵐山に行ってきました。紅葉の見頃ということで、とてつもない賑わい。渡月橋の上は通勤ラッシュ時なみの混雑具合です。

今回の企画の名称は「百人一首と美空ひばりの会」ということで、以下の内容を行う予定でした。


任天堂の学習型アトラクション「時雨殿」にて百人一首の勉強
 ↓
近所の公園でアウトドア百人一首


11月末で閉館する美空ひばり館を見学
 ↓
カラオケで「川の流れのように」を熱唱


嵐山は百人一首発祥の地のようです。今から八百年ほど前、藤原定家という人がこの近所にある山荘の襖に貼るために選んだのがその始まりだとか。

百人一首を一対一で取り合う「競技カルタ」はお正月のテレビ放送でお馴染みであり、次第に知的なスポーツとして認知されつつあるかと思うのですが、我々はこれをさらに開放的なアウトドアスポーツとして発展させるべく、今回の野外百人一首大会を開催する運びとなりました。

八百年の時空を越えて我々は今、百人一首に新しい地平を切り開こうとしています。

正午、渡月橋の北側に集合した我々七名程は、まずは周囲の方々にこの活動を知っていただけるよう、簡単な案内板を作成しました。

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野外百人一首
親善試合

ご自由にご参加ください。

平成18年11月26日
日本百人一首連盟
アウトドア派
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「京都予選、にしておいた方が良くないですか。これが決勝と思われたら、しょぼい団体に見られるかも」

という意見も出ましたが、実際にしょぼい団体なので、偽るわけにはいきません。

段ボール箱の両面に上記のメッセージを貼って、完成。

すぐに試合を始めたい所でしたが、その前に勉強して、モチベーションを高めることにしました。

そこで、今年の一月に新しくできた嵐山の新名所、「時雨殿」を訪問。

任天堂の元社長である山内溥氏が私財を投じて建設した施設であり、百人一首に関する展示や体験型のアトラクションが常設されています。任天堂はもともと京都で花札や百人一首を作っていた会社でした。ちなみに我々が今回の野外大会で使用する百人一首も、任天堂謹製です。

つづく。

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2006年11月25日

洋裁教室を兼ねたカフェの柴洋さんで昼食会

水曜の昼、KGC理事長の柴田さんにお誘いいただき、洋裁教室を兼ねたカフェの柴洋(しばよう)さんで昼食。柴田洋裁学院、略して柴洋。

学院長の柴田美穂子さんはもともとは四国の高松で洋裁教室をされていたそうだが、一年ほど前に京都の東山松原にお店を出され、衣食に関わるオーガニックなライフスタイルの提案を行っている。着物では着古した服の生地で何かを作るという発想が当たり前なのだが、洋裁にその考え方を取り込みたいと考えていろいろ工夫されているそうである。

柴洋年表

昼食会には10人ほど面白い方々が参加して、賑やかに意見交換。

お米を使った新商品開発の話などをしたあと、宇宙人愛好団体ラエリアンの話から、なぜ宇宙人が地球に来ないのかという話題で盛り上がる。

もし宇宙のどこかに高い文明を持った宇宙人が存在するとしたら、なぜ我々にうんともすんとも言って来ないのか。

我々があと数千年も進歩を続けたら、間違いなく全宇宙に向けて情報を発信すると思う。もちろん、すぐに気付いてもらえるような形で情報を送る。

それと同じような発想をする宇宙人がなぜいないのか。

ひょっとして我々は全宇宙の最先端を走っているということだろうか。

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2006年11月23日

野外百人一首その他の計画

11月26日(日)正午、嵐山渡月橋の北側に集合し、以下のような企画を行いたいと思っています。


任天堂の学習型アトラクション「時雨殿」にて百人一首の勉強
 ↓
近所の公園でアウトドア百人一首


11月末で閉館する美空ひばり館を見学
 ↓
カラオケで「川の流れのように」を熱唱


次第にスポーツとして認知されつつある百人一首のアウトドアスポーツ化に向けて、その第一歩を踏みだそうという試みです。

ご参加いただける場合は、暖かめの服装で来ていただければと思います。

時雨殿

時雨殿レポート

美空ひばり館 公式サイト

美空ひばり館情報

川の流れのように

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2006年11月19日

嵐山の紅葉、11月末で閉館する美空ひばり館、ニンテンドーDSで百人一首にご興味ありませんか。

今年は紅葉の訪れが遅いということで、ようやく木々も色づいてきたようです。

京都を代表する紅葉の見所といえば嵐山ですが、その嵐山の名所のひとつであった美空ひばり館が11月30日に閉館するようです。
ちょっとだけ見に行きたい気がしています。

また、それと入れ替わるようにして、今年の初め、嵐山には時雨殿という新名所ができました。

こちらは任天堂が作った施設で、ニンテンドーDSで百人一首を遊べるようになっているようです。
任天堂はもともとは京都で百人一首や花札を作っていた会社でした。

今なら新旧の嵐山マニアック名所を共に訪ねることができるのですが、ご興味あるという方、もしいらっしゃいましたら、ぜひ tez@sings.jp までご連絡を!

美空ひばり館 公式サイト

美空ひばり館情報

時雨殿

時雨殿レポート

川の流れのように

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2006年11月18日

仕事をしている時に向かない音楽

音楽を聴きながら仕事していることが多く、最近はスウェーデンのインターネットラジオ局である Soundic Radio をいつも聴いています。

プログラムを書いている時や、日本語で論文を書いている時には英語の曲を聴いていても気になりません。しかし問題は今日のように、英語で論文を書いている時。

英語の曲を聴きながら英語の文章を書くのは非常に負荷が大きい。脳が二つないと無理です。

なので、クラシックとかが趣味な人はいいなと思います。

今日は SoundicRadio を聞いていたら、Lazyboy の Facts of Life という曲が流れてきて、しばらく仕事になりませんでした。

ちょっと笑える変な統計を延々と並べているだけの曲です。

・世界で一番知られている単語は「オーケー」で、二番目が「コカコーラ」だそうです。

・人は平均一日13回笑うそうです。

・聖書よりもたくさん印刷された唯一の本はIKEAのカタログだそうです。

・ギネスブックは図書館から盗まれることが一番多い本としてギネスブックに載っているそうです。

本当なんでしょうか……。

とにかくこんなトリビアが延々と続いていく曲。

何かを並べただけの歌詞といえば、Billy Joel の We Didn't Start the Fire という曲もあったなぁと思いましたが、最近は以下のようなフラッシュがあるようです。これもよくできている。

Billy Joel "We Didn't Start the Fire" on Flash

Posted by taro at 21:37 | Comments (4) | taro's blog ℃

2006年11月16日

こども科研費という制度があったらいいのにと思いました。

子供の学力アップのために、「こども科研費」というのがあればいいなと思いました。

子供たちが「こんな勉強をしたい」「こんな研究をしたい」というプロポーザルを書いて、文科省のお役人がそれを審査する。

あるいはコンテストのようなものを開いて、それに優勝した子供が獲得するとか。

用途は研究や勉学に関するものなら基本的に自由。
良い塾に行ってもいいし、家庭教師をつけてもいいし、本や情報機器や実験器具を買ってもいい。

ゲームや漫画を買ったりすると、「研究との関係は?」と聞かれる。

対象範囲は小学四年生から高校三年生くらいまでで。

文科省の人と会う機会があったら、提案してみたいと思います。

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2006年11月14日

アイ・メディアエージェントの皆様と飲み会

金曜、木津屋橋武田病院の橋本院長にお誘いいただき、IT企業アイ・メディアエージェントの新人歓迎飲み会にご一緒させていただいた。
研究室の学生であるKリくんが橋本院長にPHPを教えさせていただいているというご縁である。
アイ・メディアエージェントの社長は橋本院長の奥様。

お店は前回お誘いいただいた時と同じ、西洞院松原の寿司屋。
京都の中心部からは少し離れた場所にあるのだが、中央卸売市場と繋がりのある人が経営されているとかで、魚が非常においしい。

今回、アイ・メディアエージェントに入社されたT松さんとS野さんは、システム開発やプログラミングに強い方々。
これまでホームページ制作を主体にしてきた業態を拡大させ、システム開発に力を入れて行く方針だそうである。

医療系機関との繋がりを活かし、今まで病院等のウェブページを多数制作されてきたそうだが、開発力とデザインのセンスを持った人材が揃えば、非常に意義のあるシステムの開発が行えるのではないかと思う。

たとえば入院患者さんと家族をネットで繋ぎ、忙しくてお見舞いに行けない場合にも互いの安否を確認できるシステム。
あるいは従来は病院が所有してきた検査結果を患者さんの手元に置き、再検査の手間を減らすシステムなど。

二次会は河原町丸善の跡地に出来た「スーパージャンカラ」へ。
京都を代表する書店であった丸善が無くなったことにはショックを受けたものだが、その跡地にはいつの間にかカラオケ店が建っていたようである。

「丸善の跡地がカラオケ店になったというから、何だそれはと思って、行こうかと思うんです」と橋本院長。

「スーパージャンカラ」はジャンカラにスーパーが付いているだけあって、「ワンランク上」の雰囲気を醸し出した高級感あふれるカラオケ店である。

やたら広いエレベーターとか、意味もなく設けられている休憩スペースとか。こんなジョークのような店舗を本当に作ってしまう所がすごい。

何曲か歌ってから、「丸善よりこっちの方がいいかも知れませんね」とつぶやく橋本院長。

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2006年11月12日

途上国割引

11月末に京都で行われるICADL2006という国際会議の広報責任者をしているのだが、外国からの問い合わせのメールが非常に多く、それに返事を書くのが大変。

だがおかげで英語でビジネスメールを書くことに抵抗が無くなった。

ネパールとかバングラディシュとか途上国からの問い合わせが結構あるのだが、

「途上国から参加するので参加費をまけてくれませんか」

などという依頼があったりする。

それはさすがに無理だろうと思いつつ、実行委員長のT中教授に聞いてみた所、

「じゃぁ割引しましょうか」
「ええええ、本当ですか」
「うん。そういうことはよくやりますよ」

どうも途上国からの参加者に割引をしたり、渡航支援を出したりすることは国際会議ではよく行われているようである。

なんだか感心。

ところがそうやって問い合わせしてくる人の中には、日本へのビザを得ることだけが目当てのように思われる人もいて、そういう人に返事を書く時は結構ブルーになる。

* * * * * * * * * * *

そんなこんなで最近は雑用多めの毎日を過ごしているわけだが、
代わりに学生さんたちの研究の進み具合が著しく、見ていて非常に心強い。

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2006年11月10日

日本の食文化

ふと思ったのだが、日本の食文化って、本来はアミノ酸、つまり肉類を求めている人間の味覚を、ダシや醤油の使用によって騙しだまし満足させていくことで形作られてきたと言えないか。

人間の肉食性を海草や菌類の利用や発酵調味料の発明によって手なずけてきたわけである。

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2006年11月08日

裏千家のお茶会

週末、椿わびすけさんにお誘いいただき、裏千家のお茶会に参加してきた。

ネット上で茶道に関する情報を大量に発信されている方で、今回初めてお会いしたのだが、学者肌の落ち着いた雰囲気の女性。
と言っても僕を誘ってくださるくらいなので、非常に気さくな方。

今回のお茶会は裏千家の先代の家元である鵬雲斎千玄室大宗匠が献茶をされるという会であった。

会場は妙法院といって、京都国立博物館の横にあり、三十三間堂を所有しているお寺だそうである。

まずはお寺の宸殿で仏様にお茶を捧げる献茶、
続いて絵の具のような濃い抹茶を三人でまわしのみする濃茶、
通常の泡立った抹茶を飲む薄茶、
最後に精進料理を食べる点心。

それぞれに立派な器が使われているらしく、説明があるたび、参加者たちが「ほ~う」と感心している。

大宗匠は献茶だけ行い、濃茶は今日庵の方々によって行われたのだが、我々が飲み終えた直後にふたたび来られ、「どうぞどうぞくつろいで」などと言ってくださる。

84歳になられるそうである。非常にかくしゃくとされていて、文字通り生涯現役というご様子。

椿さんに言わせると、「硬派」な方らしい。

裏千家の後継者でありながら、戦争中、特攻隊に志願されたとか。原則として一家の長男は特攻隊には入れないことになっていたのに、無理に入れてもらったそうである。けれど出撃の直前になって終戦を迎え、一命を取り留められた。

裏千家と特攻隊というのもすごい組み合わせだが、茶道が戦国時代に生まれたことを考えると、あながち異質な組み合わせではないのかも知れない。

大宗匠が外国で講演すると満場の拍手になるそうだが、たしかに明朗で外向的なお人柄は外国人にも非常に尊敬されるだろうと思った。

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2006年11月05日

知能とは何か KGC知的サファリパークでの会話

KGCによる合宿講座、「KYOTO 知的サファリパーク&”本当に熱い研究会”の企画」にお呼びいただき、講師をしてきました。

会場は上京区にある一戸建ての民家。KGCの西尾さんが昔住んでいた家だそうで、今も五人くらいで共同生活が行われているとか。

講師や受講生からの発表やグループディスカッションの時間もありましたが、それを引いてもフリートークの時間が五時間という、実にサービス精神旺盛な企画でした。
いろいろな人が集まれば話は盛り上がります。

個人的には下原勝憲先生とのお話が面白かったです。

参加していた学生さんから、知能とは何か、学習とは何か、という質問があり、学習に関してはそれなりに定義できるとして、知能に関しては下原先生も「難しいんだけど」と断りを入れてから説明していました。

これに関しては僕もちょっと自分の意見を持っているので、言ってみました。

知能というのは「目的を持っているかのように行動するもの」に対して使われる言葉ではないでしょうか。

たとえば気象の変化や海流は複雑な動きを見せますが、そこに何かの目的があるとは思えない。

動物や人間が知能を持っているとされるのは、特定の目的(ゴール)を実現するために行動しているとみなせるからではないでしょうか。

演繹データベースや論理型言語が知能のモデルとして使われるのもそこから来ているような気がするのですが。

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